Purity of essence

文芸全般、主に映画と書評です

個人投資家は無理に複利を狙う必要ないんじゃないかな

という気分になった もちろん複利が宇宙最恐の力であることに異論はないし、インデックス投資が最良であることも事実なのだが 例えば年利1.05%で50年投資したとして 単利では約3.5倍 複利では約10倍 になるのだが、問題は ・50年間年利5%を維持できるか? …

人間はそもそも変化が嫌い

年を取ると変化が怖くなるというが、本当にそうだろうか? そもそも人間そのものが変化を恐れる気質を持っているのではないだろうか? たとえるなら、ガラケーからスマホに変わったことは変化であるが、そもそもガラケーを知らない10代から見たらこれは変化…

反共感論

共感というのは優しさの象徴のように扱われることがあるが、 むしろ、共感というのは 「共感されなかったものを周縁化し、疎外する超差別的感情」 なのではないだろうか?

飴と鞭、ではなく、大量の飴と少量の飴

社会は飴と鞭で構成されている しかし近代以前はともかく、現代では鞭が振るわれることはめったにない ただ飴が減らされるのだ、しかも見えない形で 具体的には こっそり内容が減らされる こっそり品質がよろしくないものになっている 次の機会に呼ばれない…

ソーカル事件の種は常に起きているのかもしれない

第二のソーカル事件といわれる不満研究事件、20本中7本が採用されたらしい 13本は却下されたわけだ 例えば今ここに第2、第3のソーカルたらんと捏造にいそしむ研究者がいるとして、論文をでっちあげたけど、却下された場合 「いやーソーカルになりたくて捏造…

社会正義はいつも正しい

評判通り、すごい内容だった 適当にまとめると ・「理性」は西洋異性愛白人男性のものだから従う必要なし ・「科学」は権力者の都合のいいように構築されたものだから従う必要なし ・定義は定義されなかったものを周縁化する行為だからしてはいけない ・診断…

SNS、被害者意識の共感ネットワーク

ヴィーガン、LGBT、BLM、フェミニズム これらがなぜほぼ同じ集団によって叫ばれているのか、それは被害者意識の共感な気がする そしてそれを増幅するのがSNSのエコーチェンバー エコーチェンバーとかフィルターバブルとか、SNSの閉鎖性、選択性、反響性はた…

ギーク化する世界とついていけない人たち

という現象が進みつつある気がする 身の回りにIT制御の電化製品が増えるたびに使い方を覚えきれない人間と 使いこなせる人間に分断されていく まあいわゆるデジタルデバイドではあるのだが、 問題は年齢ではなく知能(論理的知能)でわかれてしまうことだろう

宗教、占いは古代の知恵なのかもしれない

専門家の意見はチンパンジーのダーツ投げと同じくらい信じられる という意見がある。 これに従えば、経営判断は専門家に聞くよりもダーツ投げ(もしくはコイン投げ)で決めたほうが、面倒な会議を積み重ねたり、コンサルタントを雇う費用をかけなくて済む分…

新・アリとキリギリス

最近のバージョンではラストはアリが食べ物を分けてあげる代わりにキリギリスがヴァイオリン演奏を披露するという結末になっているらしいけど、これは実は原作と何ら変わらないラストであることに気づいた つまり 新・アリとキリギリス(とセミ) 夏の間、蟻…

上振れと下振れと平均値

人生で何より重要なのは下振れがないことなのかもしれない。 多様性の時代、平均値はあてにならないし、上振れを活かすには上位1%になる必要があるから

超予測力 フィリップ・E・テトロック 超予測のための10か条

1.トリアージ 簡単な時計型の質問やフワッとした雲形の質問には時間をかけない ・容易に予測が可能な事柄を予想しない(これはトーナメントのためでもあるが) ・予測不可能なブラックスワン的事柄を予測しようとする この二つの失敗に注意 2.一見手に負えな…

超予測力 フィリップ・E・テトロック まとめ

超予測者の特徴 慎重 確実なことは何もない 謙虚 現実はどこまでも複雑である 非決定論 何が起きるか何が起きないかは決まってない 積極的柔軟性 意見とは死守すべき宝ではなく、検証すべき仮説 知的、博識、認知欲求が強い 好奇心旺盛で、パズルや知的刺激…

超訳一般理論まとめ

1.失業は供給能力に比して需要不足から発生する 2.賃金は古典派や市場原理から考えるほどは下がらない 3.需要は投資と消費の合計、消費はほぼ一定だから需要不足は投資に依存する つまり1より投資すれば失業は解消する。公共投資でもいい 4.投資は収益の期待…

ヒューマンネットワーク(マシュー・ジャクソン)メモ3

第7章群衆は賢くもなり愚かにもなり ゴルトンの家禽品評会の話、多様性、独立性(バイアスがないこと)、集約性の3つが挙げられている。様々な批判はあるものの予測市場(群衆の知恵)はたびたび話題に上る。集団が熟慮するときにはネットワーク内を情報が駆…

ヒューマンネットワーク(マシュー・ジャクソン)メモ2

第五章分かれて住む 隔離は上から押し付けるもの、区別は対等なものらが自ら分かれていくもの(マルコムX)インドのカースト制やアメリカの人種間の交流など、同類性は根強い。狩猟採集生活を行っていた最古の人類の間でも同類性が存在してた痕跡がある。 こ…

ヒューマンネットワーク(マシュー・ジャクソン)メモ1

第2章中心性について フレンドシップパラドクスは次数中心性が原因。 グーグル検索のページランクのような、だれを知っているか(固有ベクトル中心性) 影響力を行使する範囲(拡散中心性)の3つ 次数中心性は直接的な影響、固有ベクトル中心性は隣接ノード…

Factfulness

1.分断本能 世界は分断されているという思い込み 分断本能を抑えるには大半の人がどこにいるかを考える 極端な数字の比較には気を付ける 上からの景色には気を付ける 2.ネガティブ本能 世界は悪くなっているという思い込み ネガティブ本能を抑えるにはゆっく…

ベーシックインカムはセーフワード

ブルシットジョブによると、ベーシックインカムは上司に「辞めてやる!」という権利を労働者に与えるという。 これはまさにファックユーマネーと同じではないか。(厳密にはファックユーインカムだが) 著者のデヴィッド・グレーバーがこのワードを知ってい…

ブルシットジョブクソどうでもいい仕事の理論 第7章

労働者は失業者を寄生虫だのなんだのと反感を抱くし、失業者は雇用者に反感を抱くし、ブルシットジョブ従事者は生産的な労働者に反感を抱くし、生産的な仕事だが、報われない労働者は、数少ない有用かつ報酬のいい仕事を独占しているリベラルエリートに反感…

ブルシットジョブクソどうでもいい仕事の理論 第6章

無意味であること、価値、効用、有用性それぞれについて、意見がバラバラであることが多い。絶対的な尺度などないからだ。労働の社会的価値と経済的価値がほぼ反比例しているという事実と、その事実を一般人が広く受け入れていることは、無意味なものには報…

ブルシットジョブクソどうでもいい仕事の理論 第5章

ブルシットジョブの増殖の元凶は3つの次元で考えることができる ・個人的な元凶 なぜ人々はブルシットジョブを行い、耐えているのか? ・社会、経済的元凶 なぜ社会や経済はブルシットジョブを増殖させているのか? ・文化、政治的元凶 なぜブルシットジョブ…

ブルシットジョブクソどうでもいい仕事の理論 第4章

サービス業、感情労働についている人間は、自分の仕事がブルシットジョブだという自覚を持つものは少数であった。このことはブルシットジョブの苦しみは、自分に何が求められているかがわからないという点にある。そのため、背負うものがないものほど、ブル…

ブルシットジョブクソどうでもいい仕事の理論 第3章

ブルシットジョブはたいていは雇用のための雇用である。ブルシットジョブ従事者の苦悩は、自らの意思に反して、詐欺行為を行っているということにつきる。 中世の農奴は意外と働いていない。理由は監視されてなかったから。 ポーランド人「怠け者が編むのは…

ブルシットジョブクソどうでもいい仕事の理論 第2章

ブルシットジョブの暫定分類 ・取り巻き 雇い主の威光、権力を誇示するために雇われ、適当な仕事が与えられる ドアマン、受付嬢など ・脅し屋 脅迫的要素を持った雇われ人 買わないと損だ、流行に乗り遅れるな、のような手段も含めて 欺瞞や虚飾に満ち溢れた…

ブルシットジョブクソどうでもいい仕事の理論 第1章

ポーランド人「怠け者の指が編むのは悪魔のセーター」 怠け者はなにもしないのではなく、悪事ですらある、ということらしい そして雇用主は労働者の時間を買ったという認識がまた遊ばせておくことは損だと考えるようになった。時間を買う、という認識自体が…

ソーシャルキャピタル入門

外部経済を市場化するとたいてい失敗する これは行動経済学でも同じような結果が示されていた。例えばちょっとした善意の行為に感謝の言葉とともに金を払うと、善行を行ったものは逆に不機嫌になるということ。 あとは直近の実際的な問題としてはむしろ、ソ…

ブルシットジョブクソどうでもいい仕事の理論 第1章

・労働時間を減らすことと娯楽やおもちゃを増やすこと、どちらかを選ぶというなら後者を選ぶ人間が多い ・どれだけクソどうでもいい仕事だと思っていても、それに真面目に従事しない人間を悪だと感じ、非難する人間が多い この2点がブルシットジョブが蔓延す…

認められたい(熊代亨著)

承認欲求は溜められない、という点は特筆する点かもしれない 一定数の承認欲求を満たしても必要以上の分は意味がない これにより、一瞬だけ爆発的に承認を得られても実はほとんど満たせていない

コミュニティー・キャピタル論~近江商人、温州企業、トヨタ 、長期繁栄の秘密~

温州商人の人付き合いの特徴 ・広く人付き合いをするジャンプタイプ ・既存コミュニティ内を動き回るタイプ ・現状を最大限利用するタイプ とのこと。 いずれもコミュニティにとっては重要らしい