Purity of essence

文芸全般、主に映画と書評です

経済

超訳一般理論まとめ

1.失業は供給能力に比して需要不足から発生する 2.賃金は古典派や市場原理から考えるほどは下がらない 3.需要は投資と消費の合計、消費はほぼ一定だから需要不足は投資に依存する つまり1より投資すれば失業は解消する。公共投資でもいい 4.投資は収益の期待…

ヒューマンネットワーク(マシュー・ジャクソン)メモ3

第7章群衆は賢くもなり愚かにもなり ゴルトンの家禽品評会の話、多様性、独立性(バイアスがないこと)、集約性の3つが挙げられている。様々な批判はあるものの予測市場(群衆の知恵)はたびたび話題に上る。集団が熟慮するときにはネットワーク内を情報が駆…

ヒューマンネットワーク(マシュー・ジャクソン)メモ2

第五章分かれて住む 隔離は上から押し付けるもの、区別は対等なものらが自ら分かれていくもの(マルコムX)インドのカースト制やアメリカの人種間の交流など、同類性は根強い。狩猟採集生活を行っていた最古の人類の間でも同類性が存在してた痕跡がある。 こ…

Factfulness

1.分断本能 世界は分断されているという思い込み 分断本能を抑えるには大半の人がどこにいるかを考える 極端な数字の比較には気を付ける 上からの景色には気を付ける 2.ネガティブ本能 世界は悪くなっているという思い込み ネガティブ本能を抑えるにはゆっく…

ブルシットジョブクソどうでもいい仕事の理論 第7章

労働者は失業者を寄生虫だのなんだのと反感を抱くし、失業者は雇用者に反感を抱くし、ブルシットジョブ従事者は生産的な労働者に反感を抱くし、生産的な仕事だが、報われない労働者は、数少ない有用かつ報酬のいい仕事を独占しているリベラルエリートに反感…

ブルシットジョブクソどうでもいい仕事の理論 第1章

・労働時間を減らすことと娯楽やおもちゃを増やすこと、どちらかを選ぶというなら後者を選ぶ人間が多い ・どれだけクソどうでもいい仕事だと思っていても、それに真面目に従事しない人間を悪だと感じ、非難する人間が多い この2点がブルシットジョブが蔓延す…

経済における縮退という概念

『現代経済学の直観的方法』 長沼伸一郎著を読んでの感想 縮退というワードは実にキャッチーかつ、わかりやすい わかりやすい例としては 例えば一昔前の商店街ではたくさんの小さな商店が共存して賑わっていたのに、それが郊外に大手資本が入ったショッピン…

現代経済学の直観的方法(長沼伸一郎)

わかりやすくもあり、示唆にも富むというすごい内容だった ・日本は欧米列強の搾取から守るために資本主義を導入せざるを得なかった ・資本主義はその外見とは裏腹に実は極めて原始的な状態であり、これ以上壊れようがないから生き残っているのではないか? …

出版社の安定感

出版社というのは実においしい商売な気がする。 なぜなら利益は作家と折半だが、リスクはほとんど作家が背負っているから。 作家が売れなくて引退したり、バイト生活や遺産を食いつぶす生活をしていても関係ない。出版社が失うものはせいぜい出版コストのみ…

自由度とオプション

http://www18.tok2.com/home/kabutaro/econophysics/nikkeidist.htm によると、日経平均、ダウ、S&Pいずれも自由度約1.7のt分布に従うらしい。 t分布は自由度が1でコーシー分布になり、自由度が無限大に近づくにつれて、正規分布に収束する。 ここから後付け…

投資家という存在が許される理由

ある日、とある投資家Aが1時間で10万円を稼ぎ、悠々と昼食をとっていた 一方、あるコンビニ店員Bは給与明細に書かれた1か月分の賃金10万円を苦々しい気持ちで眺めてから時計を見た。10時間後に勤務が始まる。 これだけ見れば何とも不公平な話だ。 しかしこう…

コロナの経済への影響

めったに見ないが、経済複雑性指標(ECI)というのがあり、日本は世界一高いらしい。 あまり使われない理由は ・経済指標としての妥当性が微妙 ECIが高い=複雑な経済構造をしていることが経済にどういう影響を与えるかということにいまいち納得できない。提…