Purity of essence

文芸全般、主に映画と書評です

超予測力 フィリップ・E・テトロック 超予測のための10か条

1.トリアージ

簡単な時計型の質問やフワッとした雲形の質問には時間をかけない

・容易に予測が可能な事柄を予想しない(これはトーナメントのためでもあるが)

・予測不可能なブラックスワン的事柄を予測しようとする

この二つの失敗に注意

 

2.一見手に負えない問題は、手に負えるサブ問題に分解

いわゆるフェルミ推計である。わかることとわからない要素に分ければ少しは勝率が高まるはずだ

 

3.内側の視点と外側の視点の適度なバランス感覚

唯一無二のように見える難問でも外側の視点で見れば比較対象がある可能性はあるのでそれを参考にする、それから内側の視点で修正する

 

4.エビデンスに対する過少反応と過剰反応を避ける

できるだけ小刻みに予測は見直すが、重要なシグナルを発見した時は一気に反応する

 

5.どんな問題でも自らと対立する見解を考える

逆の立場で考える。強硬派と穏健派の戦略を巧みに使い分けよう

 

6.問題に応じて不確実性はできるだけ細かく予測する

世の中に絶対はない、どちらとも言えないは何も言ってないに等しい。だから50:50と45:55の違いを見極めることで優位に立てる

 

7.自信過少と自信過剰、慎重と大胆な判断のバランスを見つける

判断に飛びつくリスクとどちらとも言えないをうろつくリスクを理解する。兆候を見逃す、虚報を発するという二つの予測ミスを減らす努力が必要だ

 

8.結果を検証する。後付けバイアスには注意する

失敗しても基本的な考えは間違っていなかったが、細かい点を見逃した、成功しても偶然だったということは大いにありうる。成功を続けても自信過剰にはならないように

 

9.仲間の最良の部分を引き出し、自分の最良の部分を引き出してもらう

チームマネジメント力をつける。特に重要なのは

相手の立場を理解する事、正確な問いかけ、建設的対立

 

10.ミスをバランスよくかわし、予測の自転車を乗りこなす

何事にも実践してみてフィードバックが必要だ

 

11.心得を絶対視しない

不測の事態に備えよ、全く同じ状況はない

現実世界には絶対的ルールは作れない、せいぜい手引き書である